愛と悔恨のカーニバル 打海文三

最近は神様仏様文三様〜って感じです(笑)

結局は世の中に悪とみなされているために叶わない姉弟愛に苦しんだ末に破滅するという話。
みなされているだけでほんとに悪なのか、という疑問がまずある。

狂気の沙汰としか思えない惨殺シーンがいっぱい出てくるんだけど
人間は本来は狂わなくてもそういうことができてしまうものなのかもと思えてくる。
実際に登場人物は狂ってはいない。
社会のものさしからはみ出た感情を抑えることに限界がきただけ。
そこから派生して、これだけ多くの個々の感情を抱えた人間が
とくに問題もなく生活をしている文明社会ってすごいなーと思った。
それだけ現代は感情を我慢しなければいけないことが多いということかな。

「世界中の人間が、それについてよく知ってるのに、知らないふりをしてる」